間伐

 木の種類や土地の状態によって異なりますが、スギやヒノキの場合、1ha(ヘクタール=100m×100m)当たり約3000本の苗木を植え付けます。苗木が雑草より大きく育つまでの5~8年の間は、雑草を取り除く下草刈りが行われ、さらに10~20年経つと、隣り合う木どうしが窮屈になるほど成長します。そこで木と木の間を広げる「間伐」が必要になってきます。
 間伐を行う理由は二つあります。一つは「木の成長を促すため」。もう一つは「森林全体の環境をよくするため」です。
 木が成長していくためには日光が必要です。込み合った状態だと、木が光や空間を奪い枝葉が張れません。また、地面に光が差し込まなくなり、下草が育たず地面がむき出しになります。そうなると、雨が降った時、雨水とともに土が流れ災害の原因となります。

根が露出した暗い森
間伐で下草が育っている森

 近年の異常気象で、山地災害が増えています。原因は、手入れされず放置された山林が増たことです。山地の森林は「緑のダム」とも呼ばれ、水分を蓄えることができるので簡単に崩れることはありません。しかし、下草も生えない放置林では、大雨が降ると、根で支えられなくなった木と一緒に土も流れていきます。
 このような災害を防ぐためにも、金山林業では森の成長を助ける間伐、成長の遅い木、曲がって形の悪い木などを伐る除伐を行っています。手入れできない山林を所有している方は、ぜひご相談ください。